移住者の声
宮本さん夫妻

淡路島育ちの「いつもの器とこもの」juchiでインタビュー

職業:陶芸作家 移住年:2010年 前住所:神戸市 現住所:南あわじ市

淡路島への訪問者がグンと増えるのがゴールデンウィーク。
道の混雑が落ち着いた雨の日に、島の最南端、南あわじ市阿那賀へと向かいました。
たどり着いた先は海の絶景を背にする老舗旅館「うめ丸」。今回はそこに併設された「juchi」でのインタビューです。

迎えてくれたのは、陶芸家の宮本潤さん(34才)とクラフト作家の千夏さん(34才)のご夫妻です。悪天にもかかわらず爽やかでかわいい笑顔のお2人にあわじ暮らしについてお聞きしました。

神戸市出身の潤さんは、大学を卒業後に社会人として生活してきましたが、やがて少しずつ違う世界に興味を持つようになります。そして退職し、陶芸の学校に通ったのち、篠山市の丹波立杭焼きの窯元で3年間の修業に入りました。

長野県出身の千夏さんは、東京の服飾大学で織物や染色を学び、卒業後は雑貨屋で働きながら布小物や刺繍の腕を上げました。長野に戻ってからは地元のカフェや雑貨店で働き、海外の織物についても学びました。
東京で出会ったお2人ですが、数年間はそれぞれの場所でそれぞれの生活が続いていました。

転機があったのは2010年3月、潤さんの修業が終わるころのこと。「うめ丸」のオーナーからの依頼を受け、旅館の敷地内に窯を開くことになったのです。島の地理も知らず、どんな所かもわからないままの移住でしたが、そこは何かの縁。これを機に、千夏さんと結婚し、同年6月に陶芸工房「たんがじ窯」、そして千夏さんの雑貨「つぐつむ」を併設したご夫妻のお店「juchi」をオープン、淡路島での生活を始めて6年になります。

陶芸体験に来たり、千夏さんの手作り小物や潤さんの器が並ぶjuchiに買い物に来たり・・・初めは旅館の宿泊客が多かったそうですが、今ではネットなどを見た島外からの観光客や地元の方も来るようになりました。

南あわじ市内の子育て学習センターへの出張講座では、潤さんが素焼きした器に千夏さんの指導で絵付けを楽しんでもらうこともあります。
また、地元のクラフト市やイベントにも2人の作品を出店、販売だけでなく訪れる人々との交流も楽しんでいるようです。

家のすぐそばの海や夕日の美しさが気に入ったという潤さん、新鮮な魚や野菜に喜ぶ千夏さん。淡路島の風景や食がお2人の生活をさらに豊かにしてくれているのかも知れませんね。「もっと多くに人に来てもらいたい。」という素敵なご夫妻にもっと会いに行きたくなります。

juchi

南あわじ市阿那賀1137

Webサイト:http://www.juchi-juchi.net/

取材日:2016年05月15日

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