はじめまして。
今月から「移住者ブログ」を書かせていただくことになりました、小林力(こばやしりき)と申します。
私は2021年4月、東京都東村山市から淡路島へ家族4人で移住しました。
現在は猫1匹も加わり、洲本市の里山で暮らしています。
わたしの執筆記事では、自身の体験をもとに、以下のようなテーマを中心にお届けしていきます。
- 東京からの移住
- 家族連れでの移住
- 地域おこし協力隊を活用した移住
- リモートワーカーとしての移住
- 古民家を活用した民泊運営
等身大のリアルな暮らしを発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ライターのプロフィール
- 氏名:小林 力(こばやしりき)
- 年齢:1991年生まれ(34歳)※公開時点
- 家族構成:妻、娘・息子の4人家族+猫1匹
- 出身地:新潟県新潟市
- 転出地:東京都東村山市
- 仕事:ライター、企業のマーケティング支援、民泊運営
新潟の田園風景の中で育ち、その後上京。都内のIT企業に新卒入社し、人事システムや研修システムの開発・運用など、システムエンジニアとして多忙な日々を送っていました。
東京での暮らしと、移住を決めた理由

東京での生活は、決して嫌いではありませんでした。
交通の便の良さ、魅力的なイベント、都会ならではの活気……独身時代には、友人たちとお酒を飲みながら、それなりに東京生活を楽しんでいたと思います。
しかし一方で、通勤ラッシュや長時間労働、高い家賃と狭い住まいといった現実的な負担も大きかったのです。
そんな中、妻と結婚し、長女の誕生をきっかけに「子どもがいる生活」が始まりました。
すると、通勤前は慌ただしく、帰宅後は子どもと過ごす時間も取れずに1日が終わってしまう──そんな日々が続くようになりました。

もともと地方出身の私たち夫婦は、都市部での子育てにあまりイメージが持てず、心のどこかで「このまま東京で子育てを続けていくのか?」という疑問を抱いていたのだと思います。
ある日妻と話し合い、
「もっと自然の近くで、子どもを思いきり遊ばせたいね」
「家族との時間を大切にしたいね」
と、今後の暮らし方を見直すようになりました。
妻の実家が兵庫県内にあり、淡路島には何度か訪れたこともあったため、「淡路島の暮らしってどんな感じなんだろう?」と興味を持ったのが、移住を考えるきっかけとなりました。
情報を集めるうちに、「地域おこし協力隊」の募集や、移住相談窓口の存在を知り、「これなら本格的に考えてみよう!」という流れに。
最終的には“勢い”も味方にして退職・引っ越しの準備を進め、2021年4月に淡路島へ移住しました。
淡路島での第一印象とリアルな暮らし
最初の印象は「思ったより都会っぽい面もあるな」でした。
引っ越した洲本市には大型スーパーやドラッグストア、カフェやチェーン店が集まるエリアもあり、日々の買い物には困りません。
バスの本数は少ないものの、暮らしの範囲内であれば車なしでも何とか移動できる環境です。もちろん、東京のように「電車でどこでもスイスイ」とはいきませんが、「思ったより不便じゃないかも」と感じていました。

しかし実際に暮らし始めると、都会とのギャップも少なくありません。
意外と精神的に堪えたのが“虫”との共生でした(笑)。
東京ではほとんど目にすることのなかったクモやムカデ、ヤスデたちと一つ屋根の下で暮らすのは、最初はなかなかハードルが高かったです。
(今ではしっかり対策もして、共存生活を楽しんでいます)
妻も最初は虫を非常に嫌がっていたのですが、慣れというのは不思議なもので、今ではだいぶ平気になってきたようです。「人は何歳になっても成長できる」と実感しています。
また、光熱費の面でも想定以上の出費がありました。
プロパンガスが主流の地域なのでガス代が高く、さらに断熱性の違いや居住空間の広さから電気代もやや上昇。
「田舎は家賃が安いから生活費も抑えられる」と思っていたのですが、結果的にはそこまで大きな節約にはならなかった、というのが正直な感想です。
地域のつながりと子育て環境
移住して実感したのは、地域の温かさです。
淡路島には移住者を歓迎する雰囲気があり、「何かあったらいつでも聞いてね」と声をかけてもらえることが多く、東京とは大きな違いを感じました。
私が現在暮らしている集落は、なんと全5世帯・13人。
そのうち4人が我が家という小さなコミュニティです。全員が顔見知りという環境は、子どもを育てるうえで本当に安心感があります。

また、自然に囲まれた環境も子育てには大きな魅力です。
家の周りには山や川があり、車で10分も走れば海が広がっています。4月になると、子どもたちは草引き(という名の虫探し)に夢中。東京では考えられなかった遊び方を、毎日のように満喫しています。
淡路島には、私たちが子どもだった頃のような「外を駆け回って遊ぶ」自由さや懐かしさが残っています。
都会の便利さはありませんが、この環境が子どもたちの好奇心と体力を育んでくれていると、日々実感しています。
仕事と暮らしのバランス

移住を機に、私はIT企業を退職し、「地域おこし協力隊」として活動を始めました。
地域イベントの支援や情報発信、古民家をリノベーションして新しい産業を生み出す取り組みにも関わりました。
ITスキルを活かして、集落のGoogleストリートビューの構築やホームページ制作など、さまざまな挑戦をさせてもらいました。
現在は、協力隊の活動を引き継ぐかたちで、古民家を改修した民泊施設の準備を進めながら、Webを通じたライター業やマーケティング支援を中心に個人事業を行っています。

東京との違いで大きいのは、「通勤がないこと」。
かつては片道1時間以上かけて出社していましたが、今は自宅で仕事をしているため、その時間を家族と過ごすことができます。
朝は家族でゆっくり食事をとり、夕方は子どもの帰宅時間に合わせて夕飯の準備も可能に。
仕事だけでなく、暮らしそのものを大切にできるのが、移住後の大きな変化です。
ただし、人によって向き不向きがあるのも事実。
「リモートワークなら簡単にできる」とは一概には言えません。
これから移住を考えている方は、あらかじめ「どんな仕事がしたいか」「どんな暮らしを望むのか」を明確にすることが大切だと感じています。
(このあたりの“島での仕事”については、また別の記事で詳しく書こうと思っています)
これから届けたいメッセージ

以上、小林の自己紹介と、淡路島への移住に至った経緯、そして実際の暮らしの様子をご紹介しました。
「移住=スローライフでのんびり」と思われがちですが、実際には都会にはない大変さもあります。
車が必須、虫が多い、生活コストが思ったほど下がらない……など、理想と現実のギャップに戸惑うことも少なくありません。
それでも、私は「移住して本当に良かった」と感じています。
家族との時間が増え、自然の中でのびのびと育つ子どもたち、地域の方々との温かなつながり……。
東京では得られなかった新しい視点や喜びが、この島での暮らしにはたくさんあります。
これからも、このブログを通じて“淡路島移住のリアル”を発信していきます。
移住を考えている方、淡路島に少しでも興味がある方にとって、私の経験が何かのヒントになれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします!