淡路島で芸術の秋を楽しむ | あわじ暮らし総合相談窓口 【淡路島(淡路市・洲本市・南あわじ市)への移住相談】
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淡路島で芸術の秋を楽しむ

 こんにちは。相談員の黒川です。遅めの紅葉が終わって冬の到来を感じる今日この頃。通勤経路のサンセットラインには恒例の日本海のような荒波が押し寄せています。風の強い日には道路まで潮がかかってくるので、地元の人は迂回したりするなど工夫しているご様子。淡路島の西側の海辺、夏はとっても気持ちいいのですが、冬はほんと厳しい。なので西海岸に住みたいと思っている方はその辺りもじっくり考慮してくださいね😅😅

 

 年末の話題は他のブロガーさんと被りそうなので、今回は11月に娘と参加してきたアートイベントについてレポートしますね。

 

イベント概要

きむらとしろうじんじんさんの 野点 行こか!行かんか?in 由良

素焼きの茶碗、陶芸窯、お茶道具一式を積んだリヤカーで全国各地を周るじんじんさんの野点。参加者がその場で、釉薬で絵付けしたお茶碗を楽焼という方法で焼き上げます。「その日・その時の風景の中」で野点の空気を味わいながら楽しめるのが、醍醐味です。

クラウドファンディングページより引用

 

きむらとしろうじんじんさん

 

 

アートで地域を楽しく

 今回参加したこのイベントは、淡路島でアートプロジェクトの企画・運営を行なっているNPO団体、淡路島アートセンターさんが企画しているもの。今年の夏には家族で巨大紙相撲のイベントに参加させてもらったりと、アート好きな我が家的に大注目な団体です。(※その時の様子はこちらでリポートしてますのでご興味あればどうぞ。)

 この野点イベント、去年は洲本の市民広場で開かれていて、その時もとっても参加したかったのですが、都合が付かず断念。今年も場所を変えて島内で開催されることを知り、当日を楽しみにしていました♡

 

 

 開催日時は、11月30日の昼ごろから日暮れまで(←時間めっちゃアバウトやん!w)日曜は絶賛「子守デー」ということで娘に「コップに絵を描いて焼くやつやってみたい??」って聞いてみたところ、

 「やりたいー!!!」

 と超前のめりなリアクションだったので娘と二人で参加することにしました。

 

今年の開催場所は、洲本中心部から車で15分ほど南下したところにある由良という港町

 

 開催時間が、昼ごろから日暮れまでとしかチラシに書かれてなかったので、念のため昼過ぎに由良に向かいました。由良には飲食店などもほぼないので、持ってきたおにぎりで浜辺ランチ。漁港だからか、海を覗くと小さな魚がいっぱいいて娘は大興奮。島ならではの自然の近さをあらためて実感しました。

 

海沿いの駐車場にもイベントポスターが!

 

 海沿いの駐車場に車を停めて徒歩で開催場所の由良湊神社に向かいます。まちなかは日曜なのに人がほとんどいなくてとっても静か。。。会場に着くと、人がいっぱいで一安心。なかなかに盛り上がっている感じ!受付で「お茶碗作りたいです」と伝えると釉薬を付ける前のお茶碗から好きな形を選んでと案内されたので「ピンっ」とくる形のを選んで絵付けしていきます。

 

焼き上がりは全く違う色になるので、焼き上がりの色見本を見ながら釉薬を選んでいく
娘のお手伝いでいいかな〜と思ってたけど、楽しそうだから私も参加w

 

 絵付けが終わると窯入れです。焼き上がるまでに時間があるし、どうやって時間を潰そうか〜と考えていたとき、「由良のまち歩きツアーがあるので参加しませんか〜?」とアナウンスが!渡りに船なお知らせに歓喜。娘も「お散歩したいー」とノリノリなようで一安心。このまち歩きツアーは由良カンコウキョクという由良出身者の有志団体が主催しているものらしく、野点イベントを誘致したのもこちらの団体とのこと。

 

島民でも滅多に行かない由良という港町

 ワークショップ会場の由良湊神社を後にし、由良カンコウキョクの方達と参加者十数人で由良の町に繰り出します。前途したようにまちなかに人がいないのに大所帯でのまち歩きツアーはかなり目立ちます。ですが、主催が地元の人なので住民の方も好意的に接してくれ、とても安心感がありました。由良は古い港町、車社会が発達する前からある町なので、車では通れないような狭い道がたくさんあって、まち歩きにピッタリです。

 

徒歩でしか入れない狭い路地を進んでいきます

 

 今もウニやあわびなどの高級食材で有名な由良ですが、淡路島の中でも古くから島外との交易があったらしく、古くは奈良の朝廷に美味しいものを献上したりしていた歴史ある港町だそう。漁業だけで地域が潤っていたから、淡路島の他の地域と違って観光にはあまり力を入れてこなかった。漁業しか仕事がないから、ここで育った子どもたちは町を出ていき、過疎がどんどん進んでいってる。さらに観光施設もあまりないので観光客も来ない。そんな地元を少しでも盛り上げたいと、地元出身者の有志が集まり「由良カンコウキョク」を立ち上げ、由良の魅力発信活動を行っているそうです。

 

家の前に船着場がある風景、これは今でいう駐車場🅿️
干物を干していたロープ、今は洗濯物を干してる??
高台に登ると友ヶ島が見えます
由良カンコウキョクの情報タブロイド紙「ゆらより」はここから見れます。表紙の作画は由良出身の漫画家である藤堂裕さん!!!

 

 

焼き上がりはどんな感じ?

 まち歩きから帰ってきてしばらくすると器が焼き上がりました。窯から出すと釉薬の色が変わっていて面白い。これからさらに鉄?の容器の中で蒸らす、燻す?作業をして、その後、磨きという作業を経て完成。磨き上げると、窯に入れる前とは全く違う色になっていてビックリ!! 完成したお茶碗でじんじんさんの点てたお茶をいただきたかったのですが、順番待ちをしてる人がいたし、あたりはもう薄暗くなっていたので残念。

 

焼き上がりすぐは、ススが付いていて真っ黒。これを冷たいバケツの水の中で洗っていきます
じんじんさんのお茶、飲みたかったなあ
焼き上がったお茶碗。左が娘の、右が私のです

 

 いつもの日常がアートの力で少し活気づく、アートな町おこし。大袈裟な装置は必要なくて、終われば軽やかに去っていく。それは地域のお祭りのようでした。私のようにこのイベントをきっかけに由良を訪れた人は由良の魅力を再発見したのでは? まち歩き中に「由良カンコウキョク」の方に由良って移住者にウエルカムなのでしょうか?とお尋ねしたところ、「ウエルカムですよ!ぜひ来てください」とおっしゃっていました。移住相談では、由良は言葉がきついから初心者にはおすすめしません。といつもアドバイスしてたのですが、撤回しようと思います。表面はキツく感じても懐に入ってしまえば、実はあったかい町なのかもしれません。

 

 ではでは、長くなりましたが皆様良いお年を👋

この記事を書いた人

黒川香苗

1984年岡山生まれ。大学卒業後、大阪の建材メーカーでデザイン開発を担当。退職後、夢だったゲストハウス開業に向け、生きた英語を学ぶため単身カナダへ。帰国後、開業に向けての準備をするうち、ひょんなことがきっかけで南あわじ市地域おこし協力隊に。卒隊後は淡路島に定住し、ADDress淡路島の大家兼フリーのデザイナーとして活動中。

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