今から10年前、淡路市(当時は津名町)長沢の山間のアジサイ園に緒方明さんが移住してきました。
奥さんの信子さんが津名町出身でしたが、長沢とは何の縁もありませんでした。 でもこの場所の風景にほれ込み、会社を早期退職、以来、アジサイ園の管理を続け、現在ではおよそ70種のアジサイ4000株ほどにまで増えました。
また、クリの木も手入れされ、秋には大粒のクリ拾いが楽しめます。
信子さんは、加古郡稲美町の小学校で栄養教諭を勤めるかたわら、絵手紙や草木染教室などを開いています。
園内で育てたハーブを用いたハーブティ、そしてお手の物のお料理、ケーキなども頂くことが出来ます。
アジサイの手入れといっても、園内は急な斜面ばかり。草刈り、施肥、剪定などとっても重労働なんです。デッキや園内散策路の整備なども全部自分でこなさなければなりません。
平成16年の台風による大雨では、園地が崩れ、修復にたいへんな労力を要しました。
でも、晴れていれば播磨灘の向こうに家島や小豆島まで見通せる眺望が最高の“ご馳走”ですとご夫婦。
高齢化と人口減少が続く山間のこの地域では、住民みんなが力をあわせないと暮らしていけません。緒方さんも積極的に地域の活動に参加しておられます。
『10年経ってようやく地域に受け入れてもらえたかな』と緒方さんは語っておられます。
取材日:2011年01月31日