移住者の声
佐藤太郷さん

海を愛する青年のあわじ暮らし

職業:会社員 移住年:2008年 前住所:大阪府 現住所:南あわじ市

あちこちの畑で菜の花が咲き誇っています。淡路島に春の到来です。
今回はそのまた先の季節、初夏を持ち待ち侘びる一人の青年、佐藤太郷(だいごう)さん(35才)を取材しました。

佐藤さんが淡路島にやって来たのは今から約4年前のこと。そのきっかけはまさに「淡路の海」でした。
生まれも育ちも大阪で海とは縁のなかった佐藤さんですが、21才の時に神戸に住み始め、ジェットスキーを体験。それ以来、ウェイクボードにスケートボード、スノーボードと趣味がどんどん広がりました。
特に魅かれたのがジェットスキーでしたが、その管理費にも、海の汚さにも不満を感じてきました。大阪に戻ってからは海からも遠くなり、不便を感じずにはいられなくなりました。

そんなことから、これまでに何度か訪れたことのある淡路島への移住を考え始めたといいます。海水のきれいな淡路島に移り住んで思いっきり海でのレジャーを楽しみたい・・・そんな気持ちが強かったのでしょうが、感心するのは、そのために大切な手段である収入源を、まず最初に確保したことです。

洲本市内の派遣会社に採用され、勤務先が決まり、洲本市であわじ暮らしをスタートさせます。人なつこい、明るい性格の佐藤さんのこと、その頃から職場や地域でたくさんの人と出会い友人知人を増やしてきました。何度も通う海では同じ趣味を持つ人達はもちろん、漁師さんとも親しくなりました。

1年と少し前に引っ越してきた佐藤さんにとっての「新居」も、そんな中で紹介された南あわじ市阿万の1軒です。ところが、元々は瓦工場を備えたこの家は、数年間人が住んでいなかったこともあり傷みの激しい個所が多くあります。初めて訪れた時には雑草に覆われていたということで、たいていの人が敬遠しそうな物件だったように思えます。

けれども、そこは海の男。ロケーションに魅かれたに違いありません。家の中にいても波の音が聞こえるほど、海はすぐそこ。裏庭を抜けると数十秒で海に飛び込めそうです。

時間や季節で毎日表情を変える海、夕暮れの金色に輝く海、静かな海も荒れた海もすべてが大好きと語る佐藤さん。その目の輝きは海の輝きにも負けません。

でも、佐藤さんにとって淡路の魅力は、海ばかりではないようです。
地元の祭りには「だんじり」の担ぎ手として参加、近々消防団にも入るのだとか。地域になじみ、慣れ親しもうという姿を見てか、野菜をくれる人あり、魚をくれる人あり・・・周りの人々に大事にされているのも納得がいきます。

いつか、サイドビジネスとして自分で何かやってみたい、そんな夢を聞かせてくれた佐藤さん。これからもどんどん淡路の海や島の暮らしをアピールしてくれることと期待しています。

 

 

取材日:2012年03月20日

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