温かいといわれる淡路島にもとうとう冬の到来です。師走のあわただしさから抜け出し、ホッとくつろげる予感をもって向かった先は淡路島の真ん中あたり、淡路市竹谷地区です。
出迎えてくれた素敵なカップルは井上秀夫さん(67才)と木村さかえさん(62才)です。
長年連れ添ったご夫妻のようなお2人のあわじ暮らしについて伺ってみましょう。
神戸市出身の井上さんが淡路島への移住を決めたきっかけは、今から3年前の12月、淡路市が主催した移住者向けバスツアーでした。リタイヤ後には田舎で畑仕事や釣りをしスローライフを過ごしたいという思いからでした。
翌年からはインターネットや不動産屋を介して家を探し。回った物件は10数ケ所に及びます。そんな中、NPO法人あわじFANクラブからもアドバイスをもらううち、2014年の春に巡り合ったのが現在のお宅です。
高速道路のインターに近く、県道からは車で数分のこの家との出会いから引っ越しまではわずか2か月。更に2か月間のリフォームを経て現在のお住まいが始まりました。
これらはすべて業者さんと井上さんとだけで進めたのでしょうか?
いえいえ、出会いはこの家だけではありませんでした。
物件探しの最中、お友達の紹介でもう一つの出会いに恵まれたのです。神戸市内で長年介護の仕事をし、慌ただしい毎日を送るうちに、いつの日か自然に囲まれた土地でゆったりと介護に携わりたいという思いを持ち始めていた木村さんとの出会いです。
パートナーとして同時に移り住んだ木村さんも、現在は市内の介護施設で働きながらフラダンス、ウクレレなど趣味も楽しみ、持ち前の明るさでお友達を増やしています。
お互いにお連れ合いを亡くし子どもさん達も独立しています。それでもひとりではなくふたりでパートナーとして連れ添う・・・そんな暮らしに賛同、応援する人も少なくなかったでしょう。
「この家ならいっしょに暮らしてもいいなと思った。」と振り返る木村さん。穏やかな井上さんにとってもこれ以上ないパートナーです。草が生え放題だった家周りの片付けやベランダの大々的な修繕もふたりでなら楽しみながらできる。まさに共同作業です。
そんなおふたりの家は、今ではお互いの子どもさん達が孫を連れて遊びに来てくれる故郷となりました。
「みんながパートナー!」おふたりの言葉通り、みんなが仲良く田舎くらしを楽しめることを願ってやみません。
取材日:2015年12月15日