夏真っ盛り!淡路島に点在する海水浴場には色とりどりのテントやパラソルが並んでいます。海だけでなく山の遊びも楽しめる淡路島ですが、海を挟んで淡路島の南にもう一つ小さな島があるのをご存知でしょうか?
今回の取材先はその小さな島、沼島(ぬしま)での初の移住者インタビューです。
淡路島本島の南あわじ市土生の港から高速船に乗ること約10分。港まで迎え出てくれたのは、堺聡さん(39才)・直子さん(48才)ご夫妻と元気いっぱいの息子さんです。
港から住宅の密集する小道に入り狭い路地を進んだところに堺さんのお宅があります。夏休み中の息子さんも一緒にお家であわじ暮らしについてお聞きしました。
堺さん一家が淡路島に移り住んだのは2013年の春。それまでは、東京、そして大阪に暮らしてきました。熊本市出身の聡さんと新潟出身の直子さんですが、出会ったフランスからは遠い道のりを経てたどり着いたのが淡路島でした。
大阪に住んでいた頃から淡路島が気に入っていて、家族で月に2回ほど訪問しているうちに、訪問だけでなく島に住みたいという気持ちが大きくなったのだとか。ある時、家族で四国のキャンプ場で一泊した帰り道、偶然通りかかった南あわじ市の丸山地区で見かけた園児たちによる地引き網の風景、また津井のだるま窯で見かけた早朝から集まって作業している人々の姿に感動を受けたといいます。
「ここに住みたい!」と空き家がないか1件ずつ回ったという直子さん。実感のこもった、また軽快で爽やかなその語りから当時の移住への思いがうかがえます。
そのかいあって、「どうしてこの場所が気に入ったの?」と住宅スペース付きの倉庫を提供してくれる人との出会いがあり、その結果、津井地区に2年間暮らすこととなります。
ここで、気になるのがお2人のお仕事です。聡さんはウェブエンジニア、そして直子さんはフランス語と英語の翻訳家であるため、パソコンとネット環境さえあればどこにいても働けるという利点に恵まれているのです。そんなお2人のもとへ遊びに来る人も多かったのでしょう。
ある時に淡路島を訪れたお友達と観光に行ったのが沼島。沼島小学校前の桜並木とおのころ公園の景色の美しさに魅了された堺さん一家。とうとう沼島に移住することを決めました。
沼島小学校は現在全校生が8名。引越前に訪れたオープンスクールや学習発表会以来、島の子どもたちにも名前を覚えてもらい、息子さんもすっかり学校が気に入ました。
息子さんの入学を機に引っ越してから1年が過ぎ、今では彼もすっかり「沼島っ子」です。
「沼島の人々はさっぱりしていてお付き合いもしやすい。すごく良くしてもらっています。」と語る明るく社交的な聡さん。「住宅地には車が通らず、地域の方々も見守ってくれるので、子どもが安全に自由に遊べる。」と優しいママの直子さん。家探しから子育てまで、地域の温かい支援のもと、あわじ暮らしを満喫するご一家。その笑顔は輝く夏の太陽にも負けていません。
堺聡さんの下記ブログも参考にご覧ください。
http://hello.lumiere-couleur.com/smilkobuta/
取材日:2016年08月15日