自然に近いところで生活を
ツシマミチコさん(43才)が一家で淡路島に移住をしたのは2016年の7月。今から1年半前のことです。それまでは生まれ育った大阪市内で仕事に子育てにと多忙な日々を送ってきましたが、子どもさんが小学校に入学するのを機に決めた移住でした。
「出産と東日本大震災を経験したことによって、自然に近いところで生活をしてみたくなった」と語るツシマさんですが、ダシ料理研究家としてのご自身の仕事、介護福祉士であるだんな様の都合などを考え、大阪に近い兵庫県への移住、と当初から考え決めていたといいます。
三田市や丹波、篠山市と見て回るうち、なんとなく気になったのが淡路島でした。ネットで検索し見つけたのは、あわじFANクラブが運営する「あわじ暮らし総合相談窓口」でした。2016年の6月、同相談窓口の特別面談で対応や丁寧なアドバイスを受け、不動産屋を通して見つけた賃貸物件が今のお住まいです。洲本市と南あわじ市の境界近くで、洲本インターチェンジや高速バス乗り場に近く商業施設も多く便利な場所です。近くには川があり車で15分も行けば海にも行けるとあって、ツシマさんが外せないと考えていた「水と山に近いところ」という条件にかなっています。さらに家からは日の出も夕焼けの景色もきれいに見えるとあって、田舎の要素と街の要素を兼ね備えた立地と言えます。
原点は祖母の家
ツシマさんにとっての田舎感には、お母様の実家、長野のおばあちゃんの家での体験が影響しているようです。「自然の中に自分がいて、自然に守られている安心感。こんな風に楽しかった!と思えるような思い出を、私も子ども達と一緒に作りたい、そして子ども達にも、将来何かのタイミングで思い出して欲しいと強く感じるようになりました。」とご自身のブログに書かれているように、自分の体験を家族と共有し子育てにも活かせると感じたのが、淡路島だったのですね。
当初からの希望であった「水が流れ、山の緑が近くにある場所」に加え「食材が豊富にあること、買い物など便利であること」という点もクリアしています。一方で「大阪に近いこと」という点にはやはり、ツシマさん自身のお仕事が関係していました。
ダシ料理研究家として
移住後も高速バスなどを利用し、大阪までダシ料理の講習やカウンセラーとしてのお仕事に出かけることの多いツシマさん。爽やかでしなやかなイメージですが、そのバイタリティーにも感心します。
そして、その活動はもちろん淡路島でも広めつつあります。ダシのためにこれまで使ってきた昆布や鰹節に加え、淡路島地元の海産物問屋「出口商店」自慢のイリコもツシマさんのレパートリーに入りました。ご自宅や島内のカフェ「森のオト」でのダシ料理教室やダシ素材買い出しツアーなど、淡路島の人にとっても楽しみが更に増えそうです。
遊楽食房
Webサイト:http://yrsb.jp/
取材日:2017年12月15日