移住者の声
竹田剛・静絵

コロナ禍で感じる地方移住の魅力

職業:剛さん(グラフィックデザイナー)・静絵さん(イラストレーター) 移住年:2017年 前住所:東京都 現住所:淡路市

「2020年までに東京を出る!」
竹田一家の地方移住計画

グラフィックデザイナーとして活躍する竹田剛さんが、一家で淡路島に移住してきたのは2017年4月のこと。

「東京にいたころは打ち合わせや撮影、付き合いで飲みに行くことも多かったから、在宅ワークとはいえ家族と過ごす時間はいまより少なかったですね」

25年間暮らしてきた東京を離れ、淡路島の山中に移り住んだ竹田さんは、当時をこう振り返ります。

「地方移住は子供が生まれる前から考えていました。東京は独身で暮らすには楽しい街だけど、結婚して子供を育てることを考えると、ストレス要因が多すぎる。特に2020年のオリンピック開催が決まってからは、余計に東京を出たいと思うようになりましたね」

2020年までの地方移住計画を決めた竹田夫妻は、早速、候補地を探しはじめます。

「最初は奈良とか、広島の尾道なんかも見て回りました」

するとはっきり描かれていく、田舎暮らしのビジョン。

「となり近所のいない山奥の広い家に住みたい」「畑で野菜を育てたい」「絵をゆっくり描けるアトリエが欲しい」…。

さまざまな夢を膨らませながら、友人の紹介でたどりついた淡路島。一週間滞在してみると、たくさんのご縁が舞い込みました。

(森のようちえん「まんまる」代表 佐藤明希さん)

「最終的な決め手は、あじめちゃん(森のようちえん「まんまる」代表 佐藤明希さん)との出会いでした。森のようちえん自体もすごく素敵だと思ったし、話してみると共通の知り合いがたくさんいて、すごくご縁を感じました」

初めての淡路島訪問から約一年後。竹田一家は佐藤さんから紹介を受けた、洲本市の「定住促進住宅」へと引っ越し、念願の田舎暮らしをスタートさせます。

“移住はご縁とタイミング。縁に引っ張られてきた感覚です”

現在は淡路市生田に一軒家を見つけ、家族三人で生活をされています。

 

 

環境の変化でストレス激減
子育ても夫婦仲も円満に

淡路島での子育てについて、奥様の静絵さんは「都会よりストレスが8割減」と話します。

「まず子供に、“静かにしろ”と言わなくて良いだけでだいぶ違いますよね。対外的なストレスがないから、親がイライラすることもない。夫婦喧嘩も少なくなりましたね。逆にいまは都会へ行くと、道を歩いているだけでストレス。目が離せないから大変です」

そんな静絵さんの淡路島暮らしの楽しみは、畑作業とDIY。

「家の畑以外にも、地域の方が“好きに使っていいよ”と貸してくれた畑もあるんです。でもいまは子供が自由に遊べるように、半分は手を付けないでそのままにしています」

息子の耕平君は畑を駆けまわったり、野球やサッカーをして楽しんでいる様子。

「生田地域は移住支援にも力を入れているし、とてもいい地域です。田村さん(生田地域活性協議会 事務局長)もすごく親身になって相談にのってくださるし、奥さんも“若い人のやりやすいように変えていったらいいのよ”とおっしゃっていて、なんてリベラルな地域なんだろうと思いました」

“たくさんの方に恵まれて、いまがあります”

生きいきとしたその表情から、淡路島での充実さがうかがえました。

 

 

コロナ禍を淡路島で過ごし
いま思うこと

静絵さんがDIYを手がけるキッチンには、昨年、新しく薪ストーブが仲間入り。

「結構、薪を集めるのが大変で…(笑)最初は材木屋で廃材をもらっていたんですけど、最近は聞きつけた地域の方が持って来てくれるようになって、すごく助かっています。ストーブにはオーブンがついていて、ピザも焼けるんですよ。こうした楽しみ方は、都会ではできないことですよね」

丁寧に貼られたタイルや、キレイに並べられた手作りのハーブティー。静絵さんのセンスが光るキッチンは、田舎だからできる暮らしの楽しみ方がギュっと詰め込まれた素敵な空間でした。

こうした淡路島での暮らしも、今年で4年目。コロナ禍を地方で過ごし、竹田夫妻がいま思うことは…

「幸い、コロナの影響は大きくはありませんでしたが、こういう事態になって改めて“これからは知恵を使っていく時代だな”と感じています。きっと都会からなかなか動き出せずにいる人は“一定収入がないと生きていけない”、“お勤めしないと生きていけない”という考えが足かせになているんじゃないかと思います。そこをもっと気楽に、“何をしても生きていけるんだ”という風にシフトできるようになったらいいですよね。ただ、田舎暮らしが万人に合っているとは思わないので、まずはあまり深く考えずに来てみたら良いと思います。動かないと縁は巡ってこないので…」

焦らず、身構えず、「自然体」という言葉がピッタリの竹田一家。この飾らない等身大の姿が、地域に溶け込み、受け入れられているひとつの理由なのかもしれません。

コロナ禍で地方移住をお考えの方は、まずは一歩踏み出して、ご縁を動かしてみることからはじめてみてはいかがでしょうか?あわじ暮らし総合相談窓口では、電話やメールでも相談をお受けしています。まずはお気軽に、ご連絡ください。

 

<竹田剛さん 絵画展のお知らせ>

TSUYOSHI TAKEDA PAINTINGS 2019-2020 The Inner Shore 

 竹田剛 絵画展 「インナーショア〜内側の岸〜」 

 同時開催 「竹田デザインの仕事展 1998-2020」

会期 2020 年 8 月 1 日(土)・2 日(日)・8 日(土)・9 日(日)・10 日(月・祝) 

会場 ノマド村 〒 656-2221 淡路市長澤 727 

開催時間 11:00 〜 17:00(13:00 〜 17:00 カフェノマド オープン※ 10 日を除く) 

 

取材日:2020年06月26日

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