移住者ブログ

畑を借りてみて起こった小さな変化

こんにちは。黒川香苗です。
ひさしぶりの行動制限なしのGW、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
実は私、4月から畑を借りはじめました。

 

ふとしたきっかけで借りることになった畑

私はとある住宅団地に住んでいるんですが、月に1回くらい?回覧板が回ってきます。
いつもあまり大したお知らせでもないので基本スルーですが(苦笑)旦那さんが

 

「これ面白そうじゃない?」

 

と、回覧板に挟まれていた1枚の紙を見せてくれました。
それは貸農園の会員募集のお知らせでした。

そういえば、団地の北側に不特定多数の人が出入りしている少量多品種の畑があって、「ここって貸農園なのかな?」とずっと疑問に思っていたのでお知らせを見たときに、「あー、あそこか!」とすぐに納得。さっそく連絡をとり、その日のうちに畑を見せてもらうことになりました。

ずっと気になっていた畑

 

高齢化で借主減少の危機⁉

畑のお世話係をしているというおじさんが家まで来てくれて一緒に畑に向かいます。急な坂を下るとすぐに畑に到着。歩いて2分くらいかな?坂はきついけど、歩いて行ける距離に広めの敷地を借りられるのはありがたい。そして気になる会費は

 

1か月で100円!

 

や、安すぎないですか?とびっくりしました。
おじさんが言うには、もともとこの団地には団地に住んでいる人だけが借りられる貸農園が付いていて、そこで家庭菜園できるよ~!的なふれこみで開発され売り出されてたようです。なので土地自体は洲本市が借りてくれてるらしく、維持費は畑の整備費くらいで済むからこれでも大丈夫と言っていました。

団地が出来て初期のころは、この農園もたくさんの会員がいて賑わっていたみたいですが、だんだんと高齢で畑の作業が出来ない人が増えてきて、会員数は減る一方だそう。なので、いままではあまり積極的に宣伝はしてこなかったみたいですが、この春、回覧板にチラシを入れてみたとのこと。

 

畑を通じて広がるご近所の輪

いろいろ説明を受けていると、おじさんも移住者ということが判明。5年前くらいに新築を建ててこの団地に移住してきたらしい。詳しくは聞けてないけど、平日の午前中に畑を案内してくてたから、お仕事はセミリタイアって感じかな。

 

草だらけの土地を開墾していると、隣の区画の90歳のおじいさんが慣れない手つきで作業している私たちを見かねて手伝ってくれました。畑の管理人さんから、隣の区画の人は元大工さんだよと聞いていて、竹で器用に作った支柱や、道具置き場に勝手に惚れ惚れしていたので心の中で、「し、師匠が手伝ってくれてる~!」と歓喜の声を上げて喜ぶ私。師匠は慣れた手つきで、畝の位置決めのための杭を打ってくれました。畑をしながら話していると、師匠はもともと西宮に住んでいたけど、阪神淡路大震災で被災して淡路島に移住してきたそう。畑の師匠は、移住の先輩でもあったのです。

 

手作業で作業中。。。右隣には師匠の美しい畑

 

また別の日に開墾作業の続きをしていると、おしゃれな野菜をつくっているマダムが話しかけてくれて、「あした耕運機借りて畑耕すから、あなたのところもついでにやっとくよ~」との神発言!

 

その後畑に行くと、すっかり開墾されていた畑。

 

会員のみなさま、ホンマありがとう~!正直近所づきあいって別になくてもいいかな~とか思ってたし、農家の人ってなんであんなにご近所づきあいあるんやろ?とか疑問に思ってたけど、同じ土地をシェアして、同じ目的を持っているというだけで、仲良くなれたり助け合えたりするんだなと、当たり前なことに今更気づいた、移住5年目の春。

この記事を書いた人

黒川香苗

黒川香苗

1984年岡山生まれ。大学卒業後、大阪の建材メーカーでデザイン開発を担当。退職後、夢だったゲストハウス開業に向け、生きた英語を学ぶため単身カナダへ。帰国後、開業に向けての準備をするうち、ひょんなことがきっかけで南あわじ市地域おこし協力隊に。卒隊後は淡路島に定住し、ADDress淡路島の大家兼フリーのデザイナーとして活動中。

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