相談員ブログ

淡路島民に聞いてみた~株式会社アワジシステム 高原悠編~

名 前:高原 悠(たかはら ゆう)

生 年:1992年

淡路歴:7年目(2015年~)

職 業:個人事業「soukita」

Q 淡路島に住むことになったきっかけは?

A うみぞら映画祭ですね。もともと京都の大学を卒業したころに、映像制作会社の大継さんと知り合いまして、「映像の力で地元淡路島を盛り上げたい」というイベントの立ち上げを手伝うことになりました。もともと自分で何かしたいという意識があったから、大継さんの下で「ゼロイチを学びたい」と思い、”5年で卒業”を約束に関わらせていただきました。淡路島と京都を何度も往復する生活でした。淡路島のためになるならと、スポンサーさんを集める形で動いていたわけですが、イベントが大きくなってきた頃に「淡路島に住んでいないのに淡路島のために協賛金を」ということに違和感を感じ、少しでも協力してくださったみなさんのためにも僕自身の誠意を見せたいという想いもあり、しっかりうみぞら映画祭に力を入れるためにも腰を据えて活動したいと、移住を決めました。

 

Q 淡路島で事業を行うに至った経緯と、現在の状況で思うことはありますか?

A もともとうみぞら映画祭の企画については卒業を前提として動いていたこともあり、淡路島に移り住んでからの独立はずっと考えていることでした。うみぞら映画祭自体が映像制作会社なため、テレビ会社とのつながりもあり、「海と日本PROJECT(日本財団)」のモデルケースを淡路島で作れないかとの相談を受けました。僕が淡路島にいる間に、イベントや清掃活動など活動実績ができあがってきました。その事業が大きくなってきて、日本財団さんの方から企画継続のお話をいただきまして、「できるだけ紙対応」という企画を立ち上げさせていただきました。僕の福井県の実家が紙パッケージ屋さんということもあり、プロジェクトの「海洋プラスティックを削減」と相性が良かったのが一番ですね。さらに新型コロナウイルスの飲食店営業自粛の時期も重なり、テイクアウト事業が盛り上がってきた時期もあり、プラスティック容器の需要が増え、その分ゴミ問題も深刻化していっていた時期にそのお話をいただいていたので、脱プラスティックへの考えも、多くの飲食店さんへ訴求することで深い理解と広い普及がでると考えました。飲食店さんの良心的対応を意味する”神対応”と、脱プラスティック=紙で対応していただくことを掛け、淡路島の飲食店さんへ「紙対応店」としてコラボを啓蒙していきました。3年前にスタートし、現在は加盟店さんは約80店舗を超えるほどにまでご賛同をいただきました。現在も淡路島での店舗さんは募集しておりますが、このプロジェクト自体を財団さんにも大きく評価していただき、今大阪の方でもやりたいという方が出てくるなど、どんどん広がっていっているそうです。また、この事業での人脈を通じて、僕の実家の家業にも貢献できることに繋がるんじゃないかと思いました。

そして、うみぞら映画祭でつながったご縁で、ソダテテマーケットを主催しているやまぐちくにこさんと知り合いました。そのやまぐちさんから、事業企画の話をいただき、「淡路島レザー協議会」を立ち上げました。

淡路ビーフブランド化推進協議会さんが個体識別番号にて、どこで生まれ、育ったかをすべて管理しています。これは日本全国でも淡路島でしか実現されていないようなトレーサビリティがとれています。淡路島レザー協議会は、しっかりと管理された和牛の皮を使用し、作家さんと連携した体制を構築しています。自分のもつレザー製品がどんな場所で生まれ育った牛なのか、誰の手によってつくられたのかを知ることで、物を大切にする心をより深く感じていただきたいと思っています。

 

Q 淡路島で暮らすにあたり、良いところ、魅力は何ですか?

A 淡路島は自然に溢れていて、趣味で釣りをやっています。淡路島にはため池が多く、釣りができる場所がいっぱいあるで、休みの日などには、のんびりと釣りに出かけます。

 また、淡路島に住んでいて感じるのは「リアルな情報がまわってくる」ということでしょうか。っていうのは、大阪などでも仕事をしているからこそ感じるのですが、都会に行けば行くほど情報はネットを頼らざるを得ないと思うんです。でも淡路島ってどこの誰が書いたかわからないような口コミや曖昧な情報じゃなく、本人の体験談や口コミを聞けるわけです。情報に振り回されることがないので、多くの人と関わることでその情報同士が合致してくるので、ビジネスをする上では非常に優位に働きます。またそこからの会話が広がるため、さらに多くの人と関わっていけるようになります。
さらに、起業するにはかなり適した環境だと思います。いい意味でも(もちろん悪いほうでも)、目立ちやすいんです。小さな事業でも埋もれない、僕のような人間にでも、こんなにいろいろなお話をもらうことができる、意志を持ってビジネスをしていれば、必ず、しかも早期にどこかでフォーカスしてもらえる環境だと思います。何か起業や実績を積んでいくには、淡路島はもってこいの場所なんだなと感じます。

「島」単位で実施することが多く、日本列島も「島国」であり、淡路島はその縮図のようなものだと思うんです。
淡路島も気候だけでも西側と東側で違ったり、それに伴って考え方や生活スタイルも変わってくるわけです。淡路島内で成功するビジネスが出来上がれば、全国で通じるものに昇華できるんじゃないかなと思います。

そういった理由から、何かしらビジネスをスタートさせたり、モデルケースをつくるのに最適な場所。それが淡路島の魅力だと思います。

Q 淡路島に住んでいて不便・いやなことはありますか?

A 先ほどお話したことにも重複するんですが、良くも悪くも見られているので、それを息苦しく感じる人がいるかもしれないなと思います。息抜きなどにも慎重になりがちで、僕は自然と触れ合うことで釣りで息抜きをしています。

 

Q 今後どういうことをしていきたいですか?

A 情報の話をしましたが、都会にはやはり情報を扱うプロフェッショナルな人たち、スキルをもった人たちが多くいるんです。そういった人たちと淡路島特有の「リアルな情報網」をつなげることができれば、有益なコンテンツに進化するんじゃないかと考えています。
そして、僕の方向性として、今後は実は島外に向けたビジネスを考えているんです。20代のほとんどを淡路島で過ごし、淡路島に成長をさせていただいた自分がいます。今後は活動範囲を島外、広くは日本全国へ率先的に進出し、成功・活躍していくことで、お世話になった淡路島へ還元できる何かを考えていきたいと考えています。

 

ありがとうございました。

これからの高原さんの活躍を期待しています!

うみぞら映画祭

海と日本PROJECT

淡路島レザー協議会

 

この記事を書いた人

延原 直樹

延原 直樹

淡路島で生まれ、大阪、京都、神戸に住み、最終的に東京で広告代理店に勤める。雑誌や新聞に掲載するための広告を始め、ネット広告、ブログ広告なども手掛けるなど、2年間の修行の後、淡路島へUターン移住。これまでの経験を活かし、現在淡路島でパン屋と広告代理店を経営。 http://lib-co.jp/

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