明けましておめでとうございます。暖かいお正月を迎えた淡路島には帰省や観光など多くのお客様が訪れました。
新年初の「移住者の声」は淡路島の中央部、洲本市でのインタビューからです。
国道から細い道に入ってすぐの住宅地の一軒、実は以前に訪問したことのあるお宅。
今回迎えてくれたのは、神戸市出身の富田祐介さん(34歳)です。
大阪の大学で建築や設計を学んだ後、フリーで働き始め、富田さんが請け負った初仕事が淡路島での古民家改修でした。それまでにも在学中にはドライブで訪れることの多かった土地ですが、NPO法人淡路島アートセンターの活動拠点として出来上がった「日の出亭」での仕事を通し、島の住民とのつながりが広がりました。後に東京の設計事務所で働き始めてからも、淡路へ足を運びことが珍しくはありませんでした。
やがて30歳を迎えるに当たり独立を考えるようになりますが、それまでに経験してきた企画や運営、培ってきたアイディアを活かすことのできる場所として思い浮かべたのが淡路島でした。島の資源を活かした起業や商品開発を推進するプロジェクト「淡路はたくカタチ研究島」事務局に誘われたのも、淡路島と縁があったといえるでしょう。
「企画面でまだまだ経験が足りないと感じていた。」と当時の自身を振り返る富田さんですが、淡路島への移住という選択は間違いではありませんでした。
2010年の同プロジェクトの立ち上げからの3年間、多忙を極めながらも見事に運営や研修開催などの業務をこなしてきました。
そんな中、仕事を通して出逢った神戸出身の女性と結婚。
以前このお宅に住んでいた仕事仲間らが次々に結婚で出て行ったことから、今は昨年の春結婚したご夫妻の新生活の場となりました。おしゃれでセンスの良いお家ですが、中古物件ならではの懐かしさやほっこり感もあり、人が集まりやすい空間です。以前からも友達はもちろん、島外からの講師の先生も訪問を楽しみにしてくれているようです。
また、「はたらくカタチ」のプロジェクトから離れ、昨年の夏に設立したのが「シマトワークス」という企画会社です。淡路の魅力を観光、食、研修の3つの分野で考え発展につなげていきます。
「島と一緒に仕事を作りたい」という富田さんの思いに多くの人が期待と希望を募らせています。
富田さんの活躍と淡路島の今後が楽しみでなりません。
取材日:2016年01月15日