この記事は、2022年10月1日に開催された「オンラインライブ相談会 突撃!!あわじ暮らしさん」の内容を抜粋して書き起こしたものになります。イベントの様子はFacebookのライブでアーカイブ配信されています。
第五回目のゲストは、神戸市出身で就職時に淡路島に移住。淡路島のJA、洲本市地域おこし協力隊に従事した後、現在は旦那さんとうしろ農園という屋号で「野菜作りは土作りをモットー」に日々奮闘中!の後芽生(うしろめい)さんをお迎えしました。当日は農業関係の仕事についてと農家になった現在の暮らしぶりまで幅広くお話しいただきました。
農業に関わる仕事とは?
ー 農業が好き!でも自分で農家として独立するのは少しハードルが高い。だけど農業に携わる仕事がしたいと思う。そんな時、どんな種類の仕事があって、どうやって見つけたらいいのか教えていただけたらと思います。
「野菜に携わりたい」なら、スーパーの青果担当として野菜の品出しをするという方法があります。私は、どの時期に、どこから、どんな野菜が運ばれて来るのかが知りたくてスーパーの青果部門でバイトしてました。あと加工業ですね。加工といっても「玉ねぎ」だったら皮を剥く作業をする仕事、食べるものを作る、例えばカレーを作る仕事なんかもあります。
ほんまに農業したいっていう「がっつり農業派」なら大きな農業法人にバイトとして入るという方法もあります。そういう意味で淡路島には大規模な農家さんは多い。でも、人手は欲しいけどみんな積極的に求人をしていない気がする。農業してみたいと思うなら、受け入れてもらえそうなところを探して連絡してみたらいいと思う。農業と言っても幅広い。一つの品種をたくさん作っている農家さん、反対に少量多品種の農家さんもある。雑に扱える品種、丁寧に扱わないといけない品種もある。自分の性格に合うところは体験してみないと分からないので、とりあえずいろいろ体験してみて欲しい。
「がっつり農業」なら →農業法人に就職(就農)
「野菜に携わりたい」なら →野菜の加工業、スーパーの青果担当、青果市場など
「農家さんのサポート」なら →JA、農業改良普及センター、役所の農政課など
仕事の探し方としては、それぞれの市の農政課に問い合わせしてもらえれば、先輩農家さんを紹介してもらえる制度(親方制度)などがあり、協力してもらえます。
淡路島は横のつながりが多い
淡路島には、18〜35か40歳くらいまでの農業・畜産をしている人が集まる「青年クラブ」というグループがあり、私はそこに参加することで横のつながりが出来ました。それ以外にも淡路島には農業のイベントも多いので、そのようなイベントに出店する事で自然と知り合いも増えると思います。孤立しようと思えば孤立出来るし、繋がりたいと思えば繋がることも出来る。
ー 通販とかも積極的にしてらしゃいますよね?
ネット通販は「BASE」「ポケットマルシェ」「食べチョク」「産直アウル」など、新しいサイトを見つけたらやってみるか!という感じでいろいろやっています。あと他の人がどんな風に売っているのかを見て勉強していますね。サイトによって使い勝手も違うので、どれが自分達に合うか試してみている感じ。新しいサイトが出来る時に「うちでもやってみませんか」などと声をかけられることもありました。
通販は、間違わないように発送するのが大変!簡単なように思えるけど、すごい件数来ると間違えてしまう時もある。お客さんの要望にも丁寧に答えたいと思うけど、こだわりすぎるとぜんぜん量がこなせない。一方、出荷に手をかけすぎると作物をつくることが遅れてしまう。作るのもせなあかん、収穫もせなあかん、出荷もせなあかん、販売もせなあかん、一つのことに集中出来ないのが難しいですね。低きに流れるのは簡単だけど、そうはありたくない。次の注文に繋がるように頑張りたい。
やってみないと分からない!というチャレンジ精神が印象的だった芽生さん。その積極性が魅力的な農園運営につながっているんだろうなと思いました。
いきなり農業で起業するのはハードルが高いなと思っている読者の方がいたらぜひ、就農という形で農業に関わってみてはいかがでしょうか。淡路島には色々なスタイルの農家さんがいるので、きっと自分に合う農家さんが見つかると思いますよ!
ちなみに「うしろ農園」さんも人手不足らしいので(!)気になる方はお問合せください。