相談員ブログ

地域の循環を感じる、春の移住者交流会

 こんにちは。黒川香苗です。3月は春休みシーズンということもあり、宿の繁忙期。毎日毎日、宿の掃除に明け暮れてました。そして、どんどん自宅の掃除に手が回らず、家が滅茶苦茶になっていたっけ(苦笑)

以前こちらのブログで書いてた一棟貸の宿、無事オープンしてます。みなさんぜひ泊まりに来てね!(予約ページはこちら

 

 そんな慰安も兼ね、4月初旬は家族みんなで沖縄に行ってました。帰ってくると楽しみにしていた桜の時期は過ぎ去り、葉桜になっていたのが残念(泣)だけど、しばし花粉のない沖縄で、自分の鼻を養生してあげました。

 

 それはさておき、先日は毎年恒例の移住者交流会にスタッフとして参加してきたのでその様子をリポートしますね。今回は、島の環ファームの三崎夫婦にお世話になりました。

 

移住者交流会@宇谷コミュニティプラザ

【タイムスケジュール】

13:30 開始のあいさつ
      ゲストトーク(島の環ファームの三崎夫婦)
      参加者自己紹介
14:30 島の環ファームの圃場に移動し玉ねぎの収穫体験
15:30 片付け、集合写真撮影
16:00 完全終了

 

地域の循環の中にある農園

 島の環ファームさんは「地域で小さく地域で循環できる有畜複合農家」というコンセプトで生産している農園。品目は、野菜6品種程度(玉ねぎ、落花生、実エンドウ等)と平飼い卵鶏250羽、農地は8500㎡(面積が広すぎてピンと来なかったので調べてみたら、南あわじのイオンの店舗面積が9000㎡だったので、分かる方は想像してみてください。)の規模で営まれています。循環というコンセプト通り、鶏の餌は近隣の農家さんからの野菜くず、淡路島のクラフトビール醸造所から出る麦芽粕など、生産過程で出るものを上手く利用されています。さらに鶏の糞は野菜の肥料になるそうです。すごいっ!

 

農園の紹介と宇谷地域の紹介スライド

 

 農園の紹介とともに、移住者目線で島の魅力と、気になる点を教えてくれました。

 

淡路島に来てよかったこと

・食に困らない(食べ助けの文化)

・交通の便が良い(コンパクトな島感、本州と四国のどちらにもアクセスしやすい)

・交友関係が作りやすい(移住者が多く、イベントなどで交友関係が作りやすい)

淡路島で気になること

・学生の教育環境(学生数が少ない、送り迎えの時間)

・人手不足による生活環境の維持(道、河川、田畑の管理が出来なくなる)

・医療機関が限られている(県立病院はあるが、専門医療は島外に多い)

 

 今回の会場は「宇谷コミュニティプラザ」という宇谷地域の方の公会堂のような場所をご提供いただきました。この場所は地域の集まりはもちろん、宇谷地域に移住希望する方が短期で滞在できるよう、お風呂やキッチンなどの設備もあるそうです。今後この地域は、人手不足による生活環境の維持のが出来なくなる可能性がある。そのことを見据え「宇谷のみらいを創る会」という会を発足し、地域ぐるみで移住者の受け入れなどを行っているそうです。農業以外にもコミニュティの環も繋げている三崎さんたちに頭が下がりまくりの私でした。

 

参加者もさまざま

 ゲストトークが終わると、参加者の自己紹介タイムです。毎回さまざまなバックグラウンドの方が参加されるので、スタッフとしてみなさんの話を聞くのも楽しみのひとつ。今回は、特別相談会でアテンドしたご家族がお姉さん家族を誘って参加してくれたり、前々からお会いしたかった移住者さんに会えたりとご縁が繋がって嬉しかった。一例をご紹介すると、

 

・地元農家に就農。

・海好き。小豆島も見たが、船なので断念し、淡路島へ。

・お試し住宅利用予定。夫はリモートワーク出来る仕事。妻は福祉関係の仕事経験あり。

・大阪と淡路島の二拠点生活。オーガニックのドライフルーツを作る会社を経営。海外移住予定だったが、コロナで延期。おばちゃんの家が南あわじにあったので一旦淡路島へ。

・コロナ禍で生き方を再考。いつか田舎暮らしが出来たらと思っている。

・本籍が洲本市。

・子育てを大阪でするのが窮屈。姉が徳島在住でなかなか会えない。自然を求めて淡路島へ。

・芦屋で里親をしていた、いつかは自然豊かな場所で里親がしたいと思っていた。

・淡路島移住3年目。

・サウナ施設を作ろうとしていたが、公衆入浴法が厳しくて難航。今年からサウナ付き貸別荘としてオープン予定。

 

参加者それそれの人生のストーリーに耳を傾ける

 

 起業する人、就職する人。子育てする人、余生を送る人。あらためて淡路島って、いろんな生き方の人たちを受け入れられる、懐の深い島なんだろうなと実感しました。

 

歩いて圃場へ

 

いざ、圃場へ

 次は待ちに待った玉ねぎの収穫。収穫の前の注意事項として「今回の収穫体験は、いわゆる観光農園的なものではなく、リアルな農家の収穫を体験すると思って欲しい。大きくて、ツルツルピカピカの玉ねぎではなく、とう立ち(花茎が伸びてしまって中に芯のある玉ねぎ)のもの、小さいものなども混じっています。なので、イメージと違っているかもしれない」と一言。これらの玉ねぎは、市場価値は低いものの、調理法を工夫すればおいしく食べられるとのこと。

 

玉ねぎの説明をする雄太さん

 

 そして、収穫が始まると大人も子供もテンションMAX!!!特に大人の話をつまらなそうに聞いていた(苦笑)子供達は見違えるように笑顔になり、畑でワイワイしはじめました。圃場にはチキントラクター(簡易移動式鶏舎)も来ていて、子供達はバッタやカエルを捕まえて、コッコの餌やりに夢中になっていました。私は、都会育ち?の子供達が虫やカエルを素手で捕まえられることにちょっと衝撃。やっぱ楽しいよね、畑遊び。

 

鶏たちに大興奮の子供たち

 

 子供達の楽しそうな姿を見て、やっぱ淡路島移住してよかったなとあらためて思った。ではでは~。

この記事を書いた人

黒川香苗

黒川香苗

1984年岡山生まれ。大学卒業後、大阪の建材メーカーでデザイン開発を担当。退職後、夢だったゲストハウス開業に向け、生きた英語を学ぶため単身カナダへ。帰国後、開業に向けての準備をするうち、ひょんなことがきっかけで南あわじ市地域おこし協力隊に。卒隊後は淡路島に定住し、ADDress淡路島の大家兼フリーのデザイナーとして活動中。

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